作詞:ティム・ライス 作曲:アンドリュー・ロイド=ウェーバー
訳詞:岩谷時子 美術:金森 馨 振付:山田 卓 照明:沢田祐二
演出:浅利慶太 主催:劇団四季/日本テレビ 協賛:ロッテ
1994年4月27日(水) 14:30開演 2階C列54番
ジーザス・クライスト:山口祐一郎 イスカリオテのユダ:沢木 順
マグダラのマリア :野村 玲子 カヤパ :佐川 守正
アンナス :青木 朗 司祭1 :広田 勇司
司祭2 :吉谷 昭雄 司祭3 :川地 啓友
シモン :芝 清道 ペテロ :佐野 正幸
ピラト :光枝 明彦 ヘロデ王 :下村 尊則
アンサンブル 荒巻 正、今 拓哉、辻 仁、田村 新、青山祐司、藤原麻由、
黒川逸朗、太田泰信、野上典之、伊藤大輔、藤井大祐、秋光伸次、
熱海将人、下川原守忠、鈴木智絵、礒津ひろみ、松永さち代、
三橋葉子、杉浦京子、堀内敬子、佐和由梨、池田衣里、林下友美、
村田恵理子、佐藤夏木、藤田晶子
キーワードはやはり群衆か。もちろんキリストが主役ではあるが、世論というか大衆の勢い
というものが時代の倫理を変えていってしまう、ということがひしひしと感じられる舞台で
ある。アンサンブルがこれだけモノをいうのも凄いと思う。劇団四季の底力ということで
あろう。
もちろん、メインキャストの面々もすごい。山口ジーザス、沢木ユダ。この上ないキャスト
でガンガン歌を聴かせる。特に「ゲッセマネの園」は鳥肌ものだ。服が一枚ということも
あり、体全体で熱唱している息づかいまでもはっきりと伝わってすごい。背も高いので舞台
映えするのもそれだけで神々しく、まさに神である。
野村マリアはあまり出番がないものの持ち歌である「私はイエスがわからない」をしっとり
と聴かせる。どちらかというと男中心の物語となってしまうので、途中の香油の場面での
女声コーラスや「スーパースター」での3人娘なども含め、女優陣の助演はほっとする重要
なポイントだ。ヘロデのバックダンサーにしても女優陣が目立つが、ヘロデが濃いキャラで
あることと1曲のみの登場ということで、この時はもちろんヘロデばかりに目が行く。下村
ヘロデもカリスマ性があってピッタリだった。
全てがすばらしい舞台。当然のことながらいい楽曲が揃っていることも重要なポイント。
思わず歌ってしまうほどの覚えやすく親しみやすいのに感情がストレートに伝わるメロディ
ラインが心地よい。歌詞が歌詞なので単体の歌としてはあまり歌えないと思いますが。。。
プログラムには江戸版(ジャポネスクバージョン)のロンドン公演のこともかなり特集され
ているが、是非、そのバージョンでも観てみたい。
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