ウェストサイド物語
1995.4.7〜5.25  日生劇場
  台本:アーサー・ロレンツ  オリジナル演出・振付:ジェローム・ロビンス
  音楽:レナード・バーンスタイン  作詞:スティーブン・ソンドハイム  
  翻訳:倉橋 健  訳詞:岩谷時子  演出:浅利慶太  演出補:古澤 勇
  装置:金森馨   照明:吉井澄雄  衣装:劇団四季衣装工房

     1995年4月23日(日) 12:30開演 2階B列33番
  
  ジェット団
   リフ      :荒川 務     トニー     :芥川 英司 
   アクション   :内田 典英    A−ラブ    :遊佐 真一
   ベイビー・ジョン:澤村 明仁    スノーボーイ  :長谷川 輝
   ビッグ・ディール:栗原 義美    ディーゼル   :野中 万寿夫
   ジーター    :藤井 大祐    グラジェラ   :鈴木 久美子
   ヴェルマ    :滝沢 由佳    クラリス    :水井 博子
   ポーリン    :佐藤 匡子    エニィボディズ :礒津 ひろみ
  シャーク団
   マリア     :堀内 敬子    アニタ     :山崎 佳美
   ロザリア    :青山 弥生    コンスェーロ  :杉浦 京子
   テレシタ    :加藤 ゆみ    フランシスカ  :坂井 恵
   エステラ    :工藤 伸子    ベルナルド   :菊地 正
   チノ      :遠藤 敏彦    ペペ      :辻  仁
   インディオ   :脇坂 真人    アンクシャス  :沓沢 修一郎
   ファノ     :中村 匠
  大人たち 
   ドッグ     :井関 一     シュランク   :深見 正博
   クラプキ    :渋谷 智也    グラッド・ハンド:藤井 大祐
  Somewhere:坂本 泰子

劇団四季のミュージカルの原点とも言われる作品だ。この演目と浅利慶太氏との出会い
がストレートプレイ劇団だった四季をミュージカル集団に変えたのだという。この作品
がなかったらCATSもオペラ座の怪人も日本では別の形になっていたのかもしれない。

もちろん世界的に有名な作品である。映画は観たことないが曲は知っている。いろんな
場所でよく聞くいい曲ばかりだ。ストーリーもロミオとジュリエットが元と聞けばだい
たいわかる感じである。ジェット団とシャーク団という若者の不良グループ、アメリカ
のニューヨークが舞台とアウトローな物語で若い世代にはセンセーショナルな衝撃を
与える。激しいダンスシーンがそれを一層強くしている。これを観てダンサーなり、
ミュージカル俳優を目指すという人が多いのもうなづける内容である。
主役の芥川トニーは落ち着いた感じで、もう引退したお兄さん的な印象がよく合う。昔
(ジェット団の現役バリバリ時代)はどんな感じだったのか想像できないほど温厚な
イメージである。堀内マリアは初々しくてほんとに世間知らずの純情少女っぽい。白い
衣装が良く似合う。それだけにラストの赤い衣装が、悲しみを越え大人の女として成長
したということを強く印象づける。声も高い声がよく響き、ビジュアルだけ合っている
というわけでもない。荒川リフと菊地ベルナルドはダンサーとしてはベテランで貫祿が
ありすぎると感じるほどしっかりしている。他のキャラクターとしてはエニィボディズ
がよく目立つ。

一幕でリフもベルナルドも死んでしまうわけであるが、ここまでがすごく長く感じる。
というか一幕が盛りだくさんで長いんだね。


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