エビータ
主催:劇団四季、日本テレビ、読売新聞社 日時:1996年12月23日(月) 13:00 開演 場所:日生劇場  座席:1階L列1番(S席)  エビータ    :野村 玲子   チェ     :芝  清道  ペロン     :今井 清隆   マガルディ  :下村 尊則  ミストレス   :石橋 ちさと 男性アンサンブル  菊地 正、喜納 兼徳、岡本 隆生、田村 新、熱海 将人、雉島 功策、  小林 アトム、松浦 勇治、松澤 潤一、山口 博之、天野 哲也、  福井 昌一、古島 肇、沓沢修一郎、野本 智之、安福 毅 女性アンサンブル 松永さち代、佐藤 夏木、千綿 一美、片岡 真弓、佐和 由梨、  佐藤摩美子、工藤伸子、滝沢 由佳、藤本 千夏、金岡 裕子、  前田 祐佳、篠田裕美子、豊福 美幸、幸村美佳子、橋本 千波  映画も公開されるこの作品。日本全国エビータイヤーになるのか。  この作品は初見であるが、まずこの曲が気に入った。さすがにアンドリュー  ロイドウェーバーである。特にチェの歌う曲はお気に入りである。まぁ、  狂言回し的に説明が入りそれが曲になっているのであるから、ある程度は  チェの曲なんですが。しかし、この傍観者的な歌にも係わらず自分の主張や  思いを感情的にぶつけるような勢いのある曲ぞろいで魅了される。  歌う役者もついつい感情が入ってしまうのであろう。歌う者、聞く者を引き  込んでしまう恐ろしい曲達でもある。  野村エビータであるが、ニューアルゼンチーナの部分で民衆を先導する際の  歌の迫力が凄かった。もう怒鳴り声寸前になりつつもしっかり歌になっている  のが凄い。しかも、今日だけでなく毎日、そしてこれからも公演が続くで  あろうに少しも妥協していないところがまたいい。超人的である。  そして、前半のまだ幼い少女とのし上がっていく女、頂点に立った女を見事  に演じ分けていた。おまけにラストは病気で衰えるみじめさも。  ハムレットのオフィーリアで通常の毅然とした姿と狂気に走った弱々しい姿の  差が激しくて驚いたこともあったが、今回も見事な弱々しさへの変化であった。  話題の加藤敬二振付のダンスシーンも見事である。これをステージングと  いってしまうのは大げさではあるが、人間の動きをうまく魅了するダンス  で「人間が踊っている」というのを見せつけられた感じが気分を盛り上げた。  そう思ったのはハローブエノスアイレスの部分くらいですが。  セットの方も傾斜舞台と床下からの蛍光灯照明などが斬新だったと思う。 P.S  ちなみに年が明けてから、もう一度見に行った。メインキャストが同じ  なのに2回観た作品はこれが初めてである。(ちなみに映画の方も2回行った。)
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