蜘蛛女のキス
 演出:ハロルド・プリンス 振付:ビンセント・ピーターソン&ロブ・マーシャル  脚本:テレンス・マクナリー 作曲:ジョン・カンダー 作詞:フレッド・エブ  翻訳:吉田 美枝    訳詞:岩谷 時子   音楽監督・声楽監督:北川 潤  制作:(株)アプル 主催:財団法人 鎌倉市芸術文化振興財団 1998年7月12日(日)12:30〜 2F6列9番  鎌倉芸術館大ホール  オーロラ  麻実 れい  モリーナ  市村 正親  ヴァレンティン  宮川 浩  刑務所長  高品 剛  モリーナの母 大方 斐紗子   マルタ  麻生 かほ里     看守マルコス  遠藤 麦太   看守エステバン  笠原 竜司  アンサンブル 中村 隆男、泉 拓允、河岡 裕門、青柳 孝志、内田 晃一、         藤浦 功一、水野 栄治、津田 英佑、小原 和彦、木村 公一   急遽、チケットを予約して観たのですが、2階席に座ると結構がらがらでした。 幕が開く時にこんな状態で始めてもいいのかと思うほど。 さて、舞台の方ですが、この作品は初めての観劇となります。チタ・リヴェラ版のCDを 持っているので曲は聞いたことがあったのですが、最初のホラーチックな冒頭の曲以外は あまり印象に残っていなかった状態です。しかし、生の舞台でセット、役者が目の前で 展開していくとやはり違う。結構、まとまっていている作品でした。 しかし、どうも役者の力に頼らざるを得ない作品であるのも確かであって、やはり主役の 3人が引っ張っている部分が大きい。オーロラやモリーナはさすがというか絶品です。 もう日本最終公演だと言ってますが、またやっていったとしてもこの2人がベスト キャストと言われ続けるでしょう。 ヴァレンティン役の宮川氏は声があまり出ていなかった。相当に調子が悪そうである。 この人のマリウス(レ・ミゼラブル)とかハーロック(GX999)とかでその 歌いっぷりには期待していただけに残念です。風邪でも引いているのでしょうか? ただ、演技は良かったのでひと安心。モリーナとのコンビネーションというか内面での 戦い、愛情などの心の変化、葛藤などがうまく表されていたと思います。 作品のテーマというか題材的にはあまり他ミュージカルほど好きになれないですが、 その分、役者の実力がわかりやすい作品であり、役者の意気込みもたっぷり伝わる ところが魅力的な作品です。
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