ジーザスクライストスーパースター
JR東日本アートセンター 四季劇場 秋
<ジャポネスクバージョン(J)> <エルサレムバージョン(E)>
4.NOV.1998 14:30〜 2F5列27番 29.NOV.1998 13:30〜 2F2列1番
ジーザス・クライスト 柳瀬 大輔
イスカリオテのユダ 芝 清道
マグダラのマリア 保坂 知寿(J) / 鈴木 京子(E)
カヤパ 佐川 守正
アンナス 青木 朗
司祭 松宮五郎、川地啓友、岡本隆生
シモン 喜納 兼徳
ペテロ 原 慎一郎
ピラト 光枝 明彦
ヘロデ王 下村 尊則(J) / 沢木 順(E)
アンサンブル 川原洋一郎(J)、栗原英雄(J)、熱海将人、古谷直通、江上健二、
浜名正義、坂詰克洋(J)、天野哲也(J)、池田英治(J)、前川勝宏、
中村 匠(J)、佐藤龍二、米沢観児、小野剛昭、岩崎幸二(E)、
赤瀬賢二(E)、藤田将範(E)、中本吉成(E)、島田邦人(E)
服部良子、三橋葉子、片岡真弓、佐和由梨(J)、幸村美佳(E)、
藤本千夏、古内美奈子、首浦真由美、佐藤智恵、衣笠純子(J)、
小牧祥子(E)、中島雅予、関根実里、菅原 梢
NEWジーザスのお披露目である。タイプというかイメージ的にはいいかもしれない。
しかし、やはりまだまだだと思います。ユダも合わせて一新されましたが同様です。
ジャポネスクバージョンは初めて観ましたが、なかなか面白い手法だと思います。しかし、
日本では賛否両論あるのはわかります。というか、ジャポネスクといえども完全な日本には
なりきっていない点があり、本来ならばそういう点もキャストの力にたよるべく作られている
ように思える節があるのですが、今回のキャストではそこがまだ表現されてないようでした。
日本的という観点でいえば下村ヘロデが良かったくらいです。柳瀬ジーザスは最初から
「泣き」が入っているような感じで話に筋が見えなくてジーザスの心の変化を読み取るにも
あやしい状態でした。芝ユダも最初から「悪」っぽくてジーザスとちょっと距離があって
覚めている状態に見えました。これでは、エビータのチェと同じですね。もっと情熱的で
感情的なユダにして欲しかったです。
半月後のエルサレムでは、メイクのせいかジーザスの「泣き」は感じられなかったの
ですが、やはりこころの動きは感じられず迫力がないまま終わってしまいました。
ユダも衣装のせいか余計にチェに似てきていてなんともおかしい感じでした。
この作品はどのバージョンも役者の力にたよらざるを得ない部分が多々あって、今回の
ようにキャスト変更しなければならないときはもう少し練習の期間を長くとるなどして
もっと準備期間をおいて欲しいと思います。アンサンブルの方も結構バラバラで前に観た
ほどの迫力がなかったと思います。JCSはアンサンブル(群衆)も一つのキーである
ので、熱狂する群衆、陶酔する群衆、裏切る群衆などのさまざまなシーンの群衆の意味
と違いをしっかり見せて欲しいです。
数年前に観た山口、沢木コンビがとても良かっただけに残念です。
そういえば沢木さんは今回、ヘロデで出てきたましたが、振りがなんかラムタムタガー
みたいなのを多用していてあまり見栄えが良くなかったです。
最後に原慎一郎ペテロは今回からの抜擢だと思いますが結構健闘しており、外見といい、
声質といい、なかなか良かったと思います。次回が楽しみです。
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