オペラ座の怪人 赤阪ミュージカル劇場 05.FEB.1999 18:30〜    19列25番
The Phantom 青山 明    Christine Daae 井料 瑠美 Roul 柳瀬 大輔 Carlotta 益満 美江 Monsieur Andre 林  和男 Monsieur Firmin 佐川 守正 Madame Giry 西島 美子   Ubaldo Piangi 半場 俊一郎 Meg Giry 秋本 みな子   Monsieur Reyer 立岡 晃 Monsieur Lefevre 岡本 隆生 Buquet 須郷 裕介 Emsamble 青木 朗、喜納 兼徳、佐野 正幸、楠本 章太、大越 陽、 大西 啓司、小林 克人 三橋 葉子、村田 恵理子、鍋谷 明、伊藤 真知子、  河野 仁美、小山田 整、斉藤 昭子、酒井 悦子、 加納 薫、亀井 貴美子、饗場 絵美、田中 理絵  前回とはまたまた違ったキャストで楽しめました。アンサンブルもことごとく  変わっていて、何といっても佐野ラウル、小林ラウル、村田クリスティーヌも  アンサンブルに加わっているのは贅沢ですね。  そして今回の目玉はなんと言っても青山ファントム。  1幕の地下に連れていく場面では、紳士的な動きが余裕綽々で自分の大事な人  を丁寧に案内しているといった感じが持てました。そしてこのファントムに私は  今までにない一つのオーラを感じたのですが、それは「先生」だということ。  クリスティーヌは物語上ではファントムの生徒であり、今までのこのシーンでは  恐怖・猟奇性やら恋愛感情、男の色気などが表に出ていましたが、今回は2人  に教える教えられるといった信頼関係に基づく一種の「師弟愛」が見えました。  青山ファントムはまず第一に自分の音楽の生徒としてクリスティーヌを愛して  いるんだなぁと。クリスティーヌがオペラの世界で成功するだけで満足だった  かもしれない。しかし、ラウルが現れてちょっかいを出したから・・・・。  見事に理想の教師像は崩れ、おかしくなっていった。そういう意味でもともと  殺人鬼でも死神でもないわけでただの音楽の先生なんだから全然怖くない、  今までの「オペラ座の怪人」のファントムとは違ったファントムを見せて  くれました。また、ラストで素顔があらわになってからは普通のイヤなオジさんに  なってしまっていて、クリスティーヌがいやがるのに同情するようになっている。  しかし、最後に一人になってイスに向かう時は上を向き胸をはって堂々と紳士的  に歩いて行きました。天晴れ。  柳瀬ラウルはちょっと声の調子がおかしかったかも。演技はプリマドンナのシーン  など貫祿が出てきていました。半場ピアンジは今日は絶好調。しかし、観るたびに  ハンニバル全体がピシッと本物の公演のようにまとまってきていますね。練習の  シーンなんだからもっと遊んだり、まだまだ不完全です、って感じがいいのに。  井料クリスティーヌも表情を観ているとなかなかいい感じです。
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