ふたりのロッテ
神奈川県民ホール
  原作:エーリッヒ・ケストナー       作曲:いずみたく    振付:加藤敬二     衣装:五郎川幸世   構成/演出:浅利慶太   観劇日:2000年8月14日 18:30〜 1階31列24番       ロッテ:山内 桜子        ルイーゼ:小牧 祥子    パルフィー氏:栗原 英雄      ケルナー夫人:武 木綿子   ムテジウス校長:村田 知嘉子   ペーター先生/ベルナウ編集長:須郷 裕介   ウルリーケ先生:林 浩代  アイペルダウワー/シュトローブル博士:天井 健二    イレーネ:山田 あけ美   レージ:鈴木 由佳乃  アンニー:阿部 幸  ミュンヘン生徒:  マーサ:福井 小百合     オルガ:菅原 梢         メグ:石川 理奈  ヒルデ:石村 明日香   ローザ:王 飛  ウィーン生徒 :  シュティッフィ:阿部 幸  クリスチーネ:矢部 めぐみ         トルーデ:沼尾 みゆき モニカ:吉川 恭子 ブリギッテ:鈴木 由佳乃  本物の双子、大月姉妹がキャスティングされていると聞いて観に行って見ようと思った  が、大月姉妹は福岡公演チームに参加しているということで、全国公演チームの方の  こちらは別キャストであった。同じ作品で2チーム同時公演はライオンキングだけじゃ  ないわけだ。  とはいえ、山内、小牧ペアも出て来てみるとそっくりである。プログラムの写真もよく  似ている。  アンサンブルもすごい。劇団四季以外でこのようなミュージカルを作る場合は本物の  少女達(子役)を使うのかも知れないが、今回見ていて、背の低い女優を集めている  のもあるが、制服を着てハイソックスで踊ると子役と遜色なく生徒に見える。  それでいて二幕のオペラの打ち上げ(?)のシーンで出てくるシックなドレスの大人の  女性客達は生徒役の人達なので結構その変身ぶりに最初別人と思ったくらいである。  女は変わるな〜。レージ役も生徒役と掛け持ちなのでこれもまた驚きである。  物語は離婚問題から生じた家庭の悲劇が発端であるため、なんか泥くさい設定で考えて  みるとファミリーミュージカル(子供向け)には合わない気が・・・。でも原作も子供  向けの話なんだよね。それでもドロドロせずあっさり仕上がっているので脚本か演出の  手腕が光っていると言える。最近の社会派TVドラマに見慣れた大人には、簡単に  「みんなで一緒に暮らしましょう、うれしー、ちゃんちゃん。」で終わったらもの足り  ないように思えるが、ファミリーミュージカルゆえにこのあたりがいいところでしょう。  普通のミュージカルだとイレーネ役あたりが重要になってもっとかき回す展開になる  のでしょう。  それにしても「ふたりのロッテ」というタイトルはどうなんだろう。原作はどうか  知らないが、ミュージカルではルイーゼが先に登場するし(ロッテは来客っぽい扱い  に見える)、お転婆な分、役的にも歌的にもオイシイのでロッテより活躍しているよう  に見える。「ふたりのルイーゼ」ではいけないのだろうか。せめて「ロッテとルイーゼ」  ということにならないか。  音楽はなかなか印象的(というか日本人好み)であるが、「青空の歌」のランラララ、  ランラララ、ランランラ〜ン、というあたりはなんか「♪森へゆきましょう娘さ〜ん」  と似てるなー。 と思える。  大月姉妹版はNHK教育で放送されるみたいなので放送されるまで楽しみに待とう。
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