シラノ・ザ・ミュージカル
赤坂ACTシアター
作・作詞・演出:クーン・ヴァン・ダイク 作曲:アト・ヴァン・ダイク
美術:エリック・ヴァン・デル・パレン 衣裳:ヤン・タックス
翻訳・訳詞・アソシエイトディレクター:青井 陽治
音楽監督:北川 潤 振付:前田 清実 殺陣:渥美 博
公演期間:2001年1月5日〜1月21日 料金:S席10,500円 A席8,500円
観劇日:2001年1月18日(木) 18:30〜 1階27列40番
シラノ:市村 正親 ロクサーヌ:西田 ひかる クリスチャン:山本 耕史
モンフリー/ラグノー:北川 潤 ル・ブレ:園岡 新太郎 ドギッシュ:山本 隆則
カステルジャルー:阿部 裕 バルベール:笠原 竜司
松澤 重雄、森山 大輔、内田 圭、板垣 辰治、藤本 隆宏、野澤 聡、
砂川 直人、斎藤 裕、高塚 いおり、家塚 敦子、園山 晴子、初音 ひかり、
飯田 容子、神矢 ゆき、海峡 ひろき、葛城 七穂
いくらトニー賞にノミネートされたといっても、1993年のことだし、今(あるいは近年)
海外で話題になったわけでもないのに、何故いまさら日本で初演するのか? と疑問では
あったが、まぁ、原作自体が有名な話だし、キャストも結構期待できる人が集められている
ので観に行った。しかし、終わってみると、、、、いいじゃないですか〜!
曲もノリのいい曲はないものの、いいメロディの曲がたくさんあるし、セリフなしの歌
ばかりミュージカルというのも私好み。ストーリーもわかりやすいし、何よりも主役の
キャラが魅力的。他のキャラもしっかりと描かれていて、衣装、セットも視覚的に効果
抜群である。
シラノのキャラがまた泣かせる。現代人に語りかけるような感じ。古い話のはずがなんか
新鮮に感じるのは何故だろう。
ストーリー・進行で難があるとすれば、誰かがやってくる前に必ず誰かが気づき、
「ドギッシュだー!!」とか「ロクサーヌだ〜っ!」とかみんなに大声で知らせるという
ことが多い事が妙に気になった。まぁ、軍隊が舞台なのでどんな場においても必ず誰かが
周囲を見張っているということになっているのだろうか?
衣装はさすがに200万ドルというフレコミ通りであり豪華(キンキラキンというよりも
シックで重そうで高級っぽい。)である。帽子やカツラだけでもそう思える。
その替りセットはシンプルである。デコボコと幾何学的に傾斜している舞台が結構、効果
的に使われ、背景も斜線をうまく使い奥行きを出したりしてや空間を広げている。
さらに冒頭とラストに出てくる巨大な羽ペン(?)がまた、いい。ラストでわかるが、
運命を背負った羽ペンでありこの作品の象徴なんだね。
曲もなかなかいいメロディ満載だと思うので感動的だがゆっくりした曲はやはり退屈に
なってしまう。歌詞はどうも古めかしい言葉とか、シャレ遊び(?)みたいなのがあって
ちょっと「ん?!」と思ってしまう。タマユラ? サッシュ、ムッシュ? 心意気〜。
などがその一例である。
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