東宝創立70周年記念公演
キス・ミー、ケイト
帝国劇場
作詞・作曲:コール・ポーター 訳詞:なかにし礼 脚本: サム&ベラ・スプワック
訳:丹野郁弓 劇中劇「じゃじゃ馬ならし」翻訳:小田島雄志 衣装:宇野善子
振付:セルジオ・トゥルヒーヨ 演出: 吉川 徹 製作:酒井喜一郎、宮崎紀夫
協力:テレビ東京 協賛:三井住友VISAカード
出演
リリ/キャタリーナ :一路真輝 フレッド/ペトルーチオ:今井清隆
ビル/ルーセンショー:赤坂 晃 ロイス/ビアンカ :伊織直加
ギャングA :伊吹吾郎 ギャングB :太川陽介
ポール:本間憲一 ハッティー:春風ひとみ ハウェル将軍:沢木 順
パブティスタ:林アキラ ダンス・キャプテン:井上仁司 ラルフ:渡辺 隆
青柳勝大郎、山名孝幸、水野栄治、日比野啓一、鴇田芳紀、乾あきお、川原信弘、
須田英幸、藤森徹、石山毅、登坂良樹、田澤啓明、吉川哲、井上正樹、俵和也、
家塚敦子、柏木ナオミ、古郡やすこ、丸山知津子、染谷妃波、内田このみ、
足立美幸、堀朋恵、浅野実奈子、一倉千夏、栗原朗子、小野佳寿子、ちあきしん、
ももさわゆうこ、高塚いおり、湖上芽映、河村亜希
公演期間:2002年7月3日(水)〜27日(土)
料金:S席¥12,500 A席¥8,000 B席¥4,000
観劇日:2002年7月4日 13:00〜 2FI列32番(B席)
ブロードウェイでリバイバルされている作品の日本訳版。振付は外国の人っぽいが、装置
衣装等は日本オリジナルのようである。ブロードウェイではフレッドがブライアン・ストーク
・ミッチェルということでフレッド役の方が大きく扱われているわけであるが、日本では
もちろんリリ役の一路真輝のために作ってます、といった感じの作品になっている。
一路真輝はもう東宝の看板女優になっているので「エリザベート」「南太平洋」「王様と私」
などシリアスでもコメディでもなんでもござれ状態である。このコメディ色の強い作品も確実
に笑いを取っているところはすごい。声を思いっきり張り上げたり、キレ気味のキャラクター
を自分のものにしていると思う。
今井清隆。コメディということで歌よりもセリフが多いのであるが、早口掛け合い部分などで
笑いを取るところもちょっと置いていかれているところもある。歌はもちろん文句なしに良い
のであるが。
赤坂晃は宣伝でもアピールされていて期待されているが、さすがにジャニーズの少年隊に続く
次世代ミュージカルスターとして着実に実績を積んでいる感がある。
その他の脇役のキャスティングは、結構、役の中身をうまく投影した人を揃えたという感じ。
個人的には沢木順の出番がちょっと少なくて残念。
コール・ポーターの結構知られた有名曲が所々登場するが、やはり「ソー・イン・ラブ」が
秀逸。ただ、この演目には似合わない曲であるので独立してヒットするのもわかる。作品の
テーマ曲とするにはちょっと違うしなぁ。他にも2幕冒頭に「Too darn hot」という曲がある
が、これも別にこの作品に合っているわけでもない。2幕最初のつかみとしてはお似合いなの
であるが。また、訳が「クソ暑い」というのはちょっと考えものか。
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