作:阿部照義 演出:水谷幹夫 演出補:北村文典
美術:石井みつる 音楽:甲斐正人 振付:藤間勘吉郎
徳田新之助(将軍・徳川吉宗):松平 健 瓦版屋港屋お夏:大鳥れい
瓦版屋港屋お咲(女盗賊陽炎):三原じゅん子 早瀬伊織:太川陽介
廻船問屋南蛮屋:近藤洋介 お七:仁藤優子 八重:山村紅葉
浦賀奉行・安藤甲斐守:浜畑賢吉 お蓮:浅利香津代 大岡忠相:篠塚 勝
春川美鈴:上代粧子 春川春炎:真島茂樹 大道芸人お香:衣通真由美
岡っ引き樽平:芦屋雁平
園田裕久、内山惠司、松岡富美、真砂皓太
公演期間:2004年10月2日(土)〜10月29日(金)
料金: 座席料金: SS-11000円 S-8500円 A-5000円 B-3000円(税込み)
観劇日 2004年10月29日(千秋楽) 13:00〜 ニ席55番
これはミュージカルなのかどうか疑問であったが、見に行ってみると、立派なミュージカルであった。
ほんとにあの「暴れん坊将軍」がミュージカルになっているところが凄い。
とかく世間では「マツケンサンバ」がメインに見られていて(その実ワタシもそうだったのだが)
本編は前座(?)のように思われているかもしれないが、ミュージカルファンとしてはやはり本編を
重視、マツケンサンバはただのカーテンコールと強くアピールしたい。
実際のところマトモにTVシリーズの「暴れん坊将軍」を見たことがなく、八代将軍・徳川吉宗が
身分を隠して、街中を歩き回り、町の悪を倒していく・・・といった基本設定しか知らない。今回の
舞台の登場人物は主役以外はTVとは関係ない舞台オリジナルの話だろうが、結構、人物設定や起承
転結がはっきりしており、馴染みやすい。
また、やはり、ときおり織り込まれる歌や踊りがなかなか新鮮である。確かに本格的なミュージカル
に比べればちょっと違和感があるものの、充分なくらいに楽しめる内容である。新鮮であり違和感
とは曲や振りがやはり時代劇から来たという感じが強くしたわけで、和モノミュージカルは劇団四季
とかでもやっているが、それらに比べても源流が違うということが読み取れるのである。
ヒロインの元宝塚の大鳥れいをはじめミュージカルではお馴染みの浜畑賢吉、太川陽介などが出演
しているのもかなりのプラス要素。もっとミュージカルシーンを増やしてもいいくらいである。
そしてなんといっても主役の松平健。さすがに存在感バッチリ。仕種や歌のみなららず、冒頭から
殺陣で魅せるなど時代劇スターの本領発揮である。
で、フィナーレの「マツケンサンバ」であるが生で見るとまた趣があって良い。本日は千秋楽という
こともあり、全て終わったあと、再度「マツケンサンバ」が最初から最後まで繰り返された。つまり
2回フルコーラスでやったのであるが、松平健もその他の役者さんもかなりお疲れさま、という感じ
である。相当な運動量だろう。
新宿コマ劇場は初めて入ったのであるが、帝劇よりもロビーにかなり店が入っており、日本の芝居
小屋という感じがする。もちろん1階には松平健グッズがぎっしり。売れ行きもかなり良さそう
だった。
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