ブロードウェイミュージカル『ペテン師と詐欺師』
天王洲 銀河劇場(旧 天王洲アートスフィア)
     脚本:ジェフリー・レイン  音楽・作詞:デイヴィッド・ヤズべク     翻訳:常田景子 訳詞:森雪之丞 音楽監督:甲斐正人 振付:前田清実  装置:松井るみ  照明:勝柴次朗  衣裳:小峰リリー  ヘアメイク:武田千卷 声楽指導:北川 潤  音響:山本浩一  演出助手:小川美也子 舞台監督:渋谷壽久     演出:宮田慶子   主催:日本テレビ/ホリプロ/天王洲 銀河劇場         企画:ホリプロ  制作:ホリプロ/天王洲 銀河劇場  ローレンス・ジェイムソン :鹿賀丈史  フレディ・ベンソン   :市村正親  クリスティーン・コルゲート:奥菜 恵  ミュリエル・ユーバンクス:愛華みれ  ジョリーン・オークス   :高田聖子  アンドレ・チボー    :鶴見辰吾 乾あきお、ひのあらた、野沢 聡、小暮清貴、萬谷法英、蝦名孝一、東山竜彦、清野秀美、 原慎一郎、ももさわゆうこ、秋園美緒、柏木ナオミ、一倉千夏、浅野実奈子、秋山千夏   公演期間:2006年10月6日〜11月5日  料金:S席:12,600円 A席:9,450円   観劇日:2006年10月12日(木)13:30〜  3階A列11番(A席) 楽しみにしていた演目。ブロードウェイ版が良かったというのもあるが、何て言ったって 日本のミュージカル俳優の大御所2人の競演だ。もう1つ、銀河劇場のこけら落とし公演 という「オマケ」も付いているが、行ってみても前のアートスフィアとほとんど変わって いない。どこをどう改装したのだろう。元々舞台が縦長の劇場でブロードウェイの劇場に 似てるので結構好きな劇場。しかも3階でも見やすいのがいい。しかし今回は値段が3階 で¥9450って高いなぁ。やはりキャスト的に予算かかっちゃった?それとも改装費? オーバーチュアが始まったあたりはブロードウェイの感覚が蘇ってふるえるほどだったが、 やっぱなんか違うよね、日本版。演出違うところあったりして全体的に盛り上がりが激減。 女たちの歌。みんなバスタオルのはずなに。。。普通の服。期待してたわけじゃないけど。 1番盛り上がるバズ(フレディ)が立ち上がるところも、コーラス隊が突然出て来て盛り 上げる部分が早く出過ぎだし、衣装が普通の合唱団(ドリフ?)のイメージなんて・・・。 ブロードウェイ版は部屋の窓(中央)が開くと、その後ろにキャンドルを持った合唱隊が いるという超盛り上がり演出なのに。そもそも全編通しアンサンブルが少なく迫力ない。 逆に客席係が歌っちゃう部分はそのままだが、これは日本版では変えた方が良かったので はないかと思う。劇場に客席案内人がいるブロードウェイだから笑えるネタでしょう。 鹿賀ローレンス、コメディ調な詐欺師は「料理の鉄人」っぽい上から目線のハッタリ調で ピッタリなのだが、歌はいつもの感じで普通。 市村フレディはやはりオリジナルを観てしまうと年齢的にローレンスと対等すぎて厳しい かな。歌の方も「らしい」持ち歌が1曲くらいしかなくて役が合ってないような気がする。 この作品のおもしろさを出すならやはりフレディは若い役者にして、ローレンスを鹿賀& 市村のダブルキャストでも良かったかも。2人が共演できないのはそれもヤダけど。 曲は難しいのか、このミュージカル2大スターを持ってしても歌いこなすのが大変そう。 ラストに2人で歌うメインテーマ(?)は結構盛り上がるはずなのだが歌詞が曲にうまく のっておらず歌うのが大変そうで、他に余裕がなさそうで残念だった。この2人なら普通、 歌いながらでもイロイロできるはずなのに。全体的に訳詞が役者に不親切だと思う。 奥菜クリスティーン、歌だめだー。デュエットする市村フレディがかわいそうなくらい。 バカっぽい世間知らずの少女っぽさは出ていたので、ストーリーを知らない観客をダマす には一番効果的だと思う。逆にラストのしたたかなジャッカルとしては違和感アリ。 鶴見アンドレも無難に歌っていたがミュージカルとしてはまだまだだろう。ヒゲ面などの 風貌は役にピッタリだけど。 高田もさすがに笑いは取っていたが登場シーンが少ない分、もっとはじけてもいいのに。 今日は鹿賀さんの誕生日だったらしくカーテンコール後に市村さんの合図でオーケストラ がハッピーバースデーの曲を演奏。袖からケーキが出て来てサプライズイベント。その後、 鹿賀さんあいさつ。久々のコメディで楽しんでやっているとのこと。その後 再びオケの 演奏でハッピーバースデー。場内大合唱「ハッピーバースデー、ディア、た・け・しー」。 1階は総スタンディングだった。本編の内容でスタンディングになればもっと良かった。
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