ウーマン・イン・ホワイト
青山劇場
   作詞:デヴィッド・ジッペル    作曲:アンドリュー・ロイド=ウェバー      脚本:シャーロット・ジョーンズ     翻訳・訳詞: 竜真知子     演出:松本祐子    振付:夏貴陽子   音楽監督・指揮:塩田明弘 美術:堀尾幸男  照明:小川幾雄  衣裳:小峰リリー  ヘアメイク:武田千卷 アクション:渥美 博   音響:山本浩一   声楽指導:矢部玲司・ちあきしん        主催:TBS・ホリプロ    企画制作:ホリプロ      後援:J−WAVE    協力:ぴあ    特別協賛:加美乃素 マリアン・ハルカム   :笹本 玲奈  ローラ・フェアリー   :神田 沙也加 ウォルター・ハートライト:別所 哲也  パーシヴァル・グライド卿:石川 禅 フレデリック・フェアリー:光枝 明彦  フォスコ伯爵      :上條 恒彦 アン・キャスリック   :山本 カナコ アンサンブル:    板垣辰治、岩田元、大野隆、越智則英、香取新一、神田恭兵、斉藤直樹、俵和也、    原慎一郎、家塚敦子、池谷京子、今泉由香、杵鞭麻衣、史桜、鈴木結加里、    ちあきしん、豊福美幸、南智子、斉藤瑛梨寿           公演期間:2007年11月18日(日)〜12月2日(日)     料金:S席:12,000円 A席:8,400円 B席:3,150円(全席指定・税込)   観劇日:2007年11月24日 13時00分開演  2階E列18番(B席) 「ビューティフル・ゲーム」に続き、ロイド・ウェイバー作品が四季以外で上演!まぁ、 ロングランが期待できない作品はもうどこでも許可しちゃうのかな。たとえ新作でも。 この作品がロンドンやブロードウェイに登場した時は、セットの特殊映像とホンモノ動物 ネタが見どころとかなり話題だったが、なんと日本版はその両方ともカット!わー残念! 1幕の3人での絵の野外レッスンシーンは屋敷や森の映像が空中目線から降りてくるよう な遠近感ある3D映像だったりして、オリジナルはすごかったんですけど・・・。 フォスコのネズミはオモチャ、鳥はハリボテだった。ネズミに芸を仕込むのは確かに大変 なのかもしれないが、オモチャならいっそなかった方が良かったのでは?と思う。 そういうわけで、見せ場がなくなってしまい作品としてはかなり印象が弱くなってしまい ました。ストーリーも取り立てて感動的とかエイサイティングというわけじゃないし。 四季以外がやると曲以外は完全に別物になってしまうのが嫌ですねー。セットだけでなく 振付、衣装、演出も。 ま、セットや小ネタをカットした分、キャストの皆さん本人の魅力は客席にストレートに 届いてたと思います。それって作品なんてなんでもいいってことになっちゃうけど。 笹本マリアンは姉役で新境地に挑戦。それなりに貫禄が出てきたが、まだ妹役でもいい くらいというのが正直な感想で数年後に期待。再演するくらいにはしっくりくるかも。 神田ローラは声細いなぁ。こちららも数年後はいいかも。 別所ウォルターは難しい歌もうまくこなしているが、相手役2人が若いので恋愛が絡むと 年齢的にアンバランス。ラスト付近の衣装は小コゼットを探しに行くバルジャンみたい。 そのせいで一層老けて見えるし。 石川グライドは「ジキル&ハイド」に続き悪役。私的にはもっといい役をやって欲しいん だけどな。良いメロディをすんなり歌ってしまう技量はすごい。いい人の役ならほろっと してしまうだろう。 上条フォスコは動物ネタがない分、ヒゲ剃って観客サービスしてる? 初めてヒゲ面以外 の顔見た。なんか別人みたい。やはりヒゲがトレードマークだと思うけど。 光枝フェアリーは四季退団後初めて見たので懐かしい感じだけど、この役ではあまり実力 発揮できないのではないだろうか。もったいない。せめてフォスコ役の方が・・・。 山本キャスリックは物語的にローラに似てなくてはいけないはずなんだが、、、。似てな いし実年齢は神田と16歳差とか。印象的な歌もあるし重要な役なのだがどういう観点で キャスティングされたんだろうか。 演出面は俳優が正面見てする芝居があまりないのが気になった。若手キャストはほとんど 別方向を向いている。何故? 髪型・色(かつら?)は女性アンサンブルはみな同じに見える。これも謎。そういう時代、 地域が舞台の話なのか。男性アンサンブルはそうでもないが。 あと、観た位置のせいかもしれないが、床のバミリが目立すぎ。貼り過ぎじゃない?邸宅 のシーンでは、家の中がゴミだらけみたいな。。。 オケは左上部にいる。生オケは日本でも当たり前になりつつあって良い。数年前では考え られないことだ。 客席は土曜昼なのに驚くほどガラガラ。再演は難しいかなぁ。数年後にまた見たいけど。 ALW作品ということだけで客が呼べると思ってるのかもしれないけど、やっぱりちゃん と作らないと。キャストは結構実力派なのでもったいない。PRも苦しまぎれにいろいろ やってるみたいだが、根本的にねー。ホリプロ。 しっかりオリジナルに充実に作ってくれれば四季以外のALW作品の上演は歓迎なのだが。 「Whistle Down the Wind(汚れなき瞳)」「Sunset Boulevard(サンセット大通り)」 とか日本で観たいなー。
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