DIRTY ROTTEN SCOUNDRELS

                            IMPERIAL THEATRE (NEWYORK)


                 9.DEC.2005  20:00〜  EE4  BOX50   $26.25(Rush)

   Lawrence Jameson    JOHN LITHGOW         Freddy Benson   NORBERT LEO BUTZ
   Christine Colgate   SHERIE RENE SCOTT    Muriel Eubanks  JOANNA GLEASON
   Andre Thibault      GREGORY JBARA        Jolene Oakes    SARA GETTELFINGER
   Conductor           TIMOTHY J. ALEX      Hotel Manager   TOM GALANTICH
   Lenore/Rene         RACHEL DE BENEDET    Sophia          LAURA MARIE DUNCAN
 
当日抽選席(Rush)に挑戦。朝起きたら大雪だったので挑戦者の出足が鈍って少なめの人数だったのか
はわからないが、見事大当たり!! 抽選さいこー。他の作品もじゃんじゃんやって欲しい。抽選席
は他では通常1階最前列なのだが、この作品では16席ほどある2FのBOX席が充てられる。きっと
RottenとLottery(抽選)をもじって無理矢理、抽選やってるのかなー、などと思っていたが、別の
意味もあったようで・・・・。
(ヒント)開演2時間前から行われる抽選の係の人はタキシードなんか着て結構イケメン男なのだ。
他では普通の劇場のおっちゃんなのに。。。

開幕するとちゃんとオーバーチュアから始まるというミュージカルの基本を踏襲していてうれしい。
そして、冒頭の場面はとあるパーティー会場でLawrenceが金持ちの婦人からどんどん金品をだまし
取っていくというシーンであるが、映画と同様カジノ中に王子と偽って・・・という展開にもなる。
このパーティー、もちろん金持ちがいっぱい来ているという設定なのでアンサンブルは正装、そう、
男はタキシードなのだ。その中にさっきの抽選係の人もいる。つまり、さっき抽選してた係の人は
アンサンブル俳優だったのである。なんてことだ。抽選には「カジノ=ギャンブル=抽選」みたいな
意味付けがあって、参加する人は開演の2時間前から舞台の一部を体感していたことになる。

物語はもととなった映画通りに進んでいくが歌が入って間延びしてしまう分、やはり映画よりは
ストーリーは省略気味である。JOHN LITHGOWはSweet Smell of Successの時の役イメージそのまま
で衣装まで同じ感じであるが、Sweet Smell of Successの時よりはだいぶいい感じで演じている。
SHERIE RENE SCOTTもAIDAの時と同じくチヤホヤされるイメージそのままで、おっちょこちょいの
お登りさん的な感じをうまく演じていたと思う。NORBERT LEO BUTZはさすがにトニー賞主演男優賞
を取っただけのことはある芸達者ぶり。GREGORY JBARAもAndreの役柄が映画よりふくらんでいる
こともあり、なかなかいい所をもっていくオトボケぶりである。
基本がコメディ調のミュージカルということで笑いも随所にあり大成功という感じ。英語セリフが
ちゃんと聞き取れればもっと楽しめるだろう。世界を股にかける詐欺師という設定からか、英語の
訛りで笑わせているところもある。フランス訛り、ドイツ訛り、スペイン訛りなど。よくわからない
がオクラホマのナンバーもそんな感じかもしれない。日本訛りもあれば面白いのであるが。

曲はオーバチュアのみならず最近では珍しい2幕最初のアントラクトもあり、心地良い。Freddy
(が変装しているBuz)が立ち上がる場面ではかなりいい盛り上げ方をしていたり、笑う場面では
コメディ調など場面に合ったうまい音楽作りだ。ラスト近くの盛り上がりのタイトルナンバーも
かなり大盛り上がりで大拍手。ほとんどショウストップ状態だった。ここで終幕かと思ったほど。
ただ、この曲はTHE FULL MONTYのラスト近くの曲と似ている。作曲をはじめほとんどのスタッフが
THE FULL MONTYと同じなのだ。曲以外にも随所に類似点があったりする。指揮者が女性なのも同じ
だったし。

カーテンコールでは、出演者が札をバラまくという演出。結構おどろく。というか演目に合った
演出だ。もちろんニセモノの札で「DIRTY ROTTEN MONEY」と書かれた緑色のオリジナル紙幣である。
額面は5万ドル。2人がColgate嬢からだまし取ろうとした競争の額だ。客席に落ちた2枚を確保
してきました。つまり10万ドル!「この勝負、私が勝ったよ。」てな気分で劇場を後にしました。


劇場入口の横にはチラシが置いてあるが各国語ごとに用意されている。日本語版ももちろんあり、
何が書いてあるかというと見開き3ページいっぱいに細かい字でストーリーが書いてあるのだ。
その場面で歌う曲も書いてあり、そのあたりのパンフレットよりも親切。しかもストーリーは結末
まで書いてあるという親切さ。これはすごいなー。

さてさて主役のJOHN LITHGOWは1月に降番するらしいので、この時期に観れてほんとに良かったと
思う。そしてその後任にはJONATHAN PRYCEが!えぇーっ!こっちも観たい。すごい似合いそう。
ちなみにSHERIE RENE SCOTTも2月で降番とのこと。(後任はRACHEL YORKが決定。)
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