MONTY PYTHON’S SPAMALOT

                           SAM S.SHUBERT THEATRE (NEWYORK)


                 1.MAR.2006  14:00〜  STND90  SR20   $21.25(STAND)

 Historian,Not Dead Frad,Prince Herbert            JAMES LUDWIG
 Mayor,Patsy,Guard 2                               MICHAEL McGRATH
 King Arthur                                       SIMON RUSSELL BEALE
 Sir Robin,Guard 1,Brother Maynard                 DAVID HYDE PIERCE
 Sir Lancelot,The French Taunter,Knight of Ni,Tim the Enchanter  DREW McVETY
 Sir Dennis Galahad,The Black Knight, Prince Herbert's Father    CHRISTOPHER SIEBER
 Dennis's Mother,Sir Bedevere,Concorde             STEVE ROSEN
 The Lady of the Lake                              LAUREN KENNEDY
 God                                               JOHN CLEESE

世界的に名の知れた名作をコメディグループ(?)がおもしろおかしくパロディ化した作品と聞くと、
きっと場内は爆笑の渦、しかし英語がわからない人々にとっては地獄、なんだろうなぁと避けてた
感があったのであるが、昨年のトニー賞まで取ったこの作品、やはりチェックしておかないとと思い
観てみた。TKTSにも出ていない人気作ではあるが当日売りの立ち見は開幕2時間前でも買えた。

冒頭は荘厳な王宮風のオーバーチュアで始まるが、そこはやはりコメディ作、なんかギャロップ風の
ファンファーレが入ったりネコの鳴き声とか変な効果音が。会場は最初から笑いの渦だ。
ちょっとしたナレーションの後、いきなりさわやかなダンスナンバー。テーマはフィンランド。
いい気分で見ているとツッコミが。「イングランドでしょ?」また一同笑いの渦。ちなみにPLAYBILL
も通常の部分がフィンランド語の全く変な演目のものになっている。曲目やキャスト、スタッフ紹介
に至るまで作られているので、これは不良品かと思いもう少しで客席の係員に文句言いそうになった。
SPAMALOTのホンモノの曲目、キャストなどはちょっと後に掲載されている。
なかなかダマシ(ボケ?)がうまい。

ストーリーは古い時代の物語で、アーサー王と円卓の騎士が聖杯(Holy Grail)を探し出すという
ものだが、途中でブロードウェイを目指す話になったりおもしろい。原作となったMONTY PYTHONの
映画もこんな感じだったのだろうか。見てみたいものだ。よって他のBW作品のパロディも多く、
The Phantom of the Opera、West Side Story、Fiddler on the Roof、Les Miserablesなどが
盛り込まれている感じ。騎士役の俳優はかけもちが多く、一行が旅の途中で出会うおかしな人物も
かけもちで演じていたりするので以外とそのシーンでは主人公という扱いになりオイシイ役となる。
人数不足なのかもしれないが、やはり一行は一行でそろってみたい気もする。聖杯は結局、客席の下
にあって、その席に座っていた客を見つけてくれた人として舞台に上げて表彰してしまうという展開
なのだが、こういうのってよくあるパターンじゃないかなー。ちなみにその席は最前列の右よりの
席だったのだが毎回同じなのだろうか。リピーターは狙い目かも。

装置はコメディにしてはムダに壮大で、その豪華感のあるハードとふざけた感じのソフトのギャップ
がよい感じである。小道具もお約束の(?)SPAMが出て来たりする。振付もなかなかおもしろい。
振付のCASEY NICHOLAWはBWデビューだそうである。
曲もムダに感動的な旋律のバラードがあったりして装置同様、笑いの増幅作用に貢献している感じ。
やたらいいメロディなのに歌詞はおもしろおかしくバカっぽいらしく、こういう部分がこの作品の
すごい所なんだろう。他にもサンバ調とかジャズ調とか果てはチアダンスのナンバーなんかがあって
このなんとも言えない世界にいつの間にかはまってしまうのだ。
そしてあまりに有名な曲「Always Look On The Bright Side Of Life」も使用される。この作品
の曲だったとは。カーテンコールにも歌われ会場みんなで大合唱。いい曲です。

基本はコメディなんですが、やはり脚本がしっかりしてるし、曲も装置も振付も良し、トニー賞取る
のも当然である。機会があったらまた観てみたい。その時は映画版も観て、もちろん英語も充分聞き
取れるようになっていたらいいなぁ。
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