THE LION KING
NEW AMSTERDAM THEATRE (NEWYORK)
    24.OCT.1998 14:00〜   M16 BALC $25.00 Simba JASON RAIZE Nara MARY RANDLE Mufasa SAMUEL E.WRIGHT Scar TOM HEWITT Rafiki TSIDII LE LOKA Zazu BILL BOWERS Timon DANNY RUTIGLIANO Pumbaa TOM ALAN ROBBINS Sarabi MEENA T.JAHI Shenzi TRACY NICOLE CHAPMAN Banzai KEITH BENNETT Ed JEFF SKOWRON Young Simba DAVID "DAKOTA" SANCHEZ Young Nara ASHLEY PERRY  当日フィラデルフィアを出て9時くらいにペンシルバニアステーションに着く。  そのまま荷物を抱えたまま劇場前へ。すでに60人くらいの列はできていたと  思うが最後尾に着いた。今日はマチネ、ソワレ2公演なのでスタンディング  チケットで50人ほどが10時過ぎに入手して去り、残った人数と私より後に  来た十数人がキャンセル待ちとして残って並び続けた。  並び始めて3時間。マチネのキャンセルチケットが手に入った。ようやく私に  とって初のライオンキング観劇となった。席はなんとバルコニー席の一番後ろ  (つまり劇場の最上部)だった。($25の席)  崖の上に立つ人の顔が見えないのを除けば、ボックス席に現れる役者達や  アフリカンパーカッションも見えたりして舞台全体を見渡せる席であり、特に  舞台の床がよく見えるため、奈落が回って崖がせり上がってくる様子などが  見えてそのセットの作りに感心した。(さすがはトニー装置デザイン賞)  実はアニメで見たところアラジンや美女と野獣のアニメほどは好きになれない  作品であったがミュージカルになると話は別でさすがに芸術的に仕上がって  いるのが凄い。アニメだとジャングル大帝のパクリだなんて一部で非難された  が、ミュージカルを観てそれのパクリだなんて言う人はいないと思う。  冒頭のサークルオブライフは特に別格で圧巻である。  これだけでもいいくらいだ。動物たちが1種ずつあらわれるたびに、その表現  の仕方に感心させられ場内から拍手が自然に沸いてくる。こんなミュージカル  あっただろうか。まさに今までのブロードウェイではなかったというディズニー のキャッチコピー通り。しかし、返してしまえば逆にその後展開するストーリー 自体はやはりいまいちでただの動物の成長物語を追っていくだけになって しまっておりアニメっぽい。ときどき現れる舞台表現方法の奇抜さだけがたより である。ヌーの大群(一幕)、闇から浮かびあがるムファサの顔(二幕)など はそれであるが、特に今回心配していたのは、悪役が最後に落ちて死ぬという、 美女と野獣そのもののラストの表現方法である。今回は、1幕のムファサの 落下もそうであるが落ちるところをしっかり見せる別手法でありその心配は  吹き飛んでしまった。ただのフライングといってしまえばそれまでであるが。  そういえばディズニーミュージカル第4弾のノートルダムの鐘も最後に悪役  (フロロー)が落ちるんだっけ。レミズのジャベールといい、落ちるシーン  って結構制作者が表現に苦しむところではないだろうか?  終わってみたところ、やはりストーリー的には人気がここまである作品には  思えずディズニーマジックと呼べる特殊効果ショーがメインで人気を呼んで  いるのではないか。そして、忘れてはいけない、サークルオブライフのあの  ぞくぞくとする快感。きっと人間が近年忘れかけている野性味を刺激されて  いるのではないかとも思われるほど今までのミュージカルとは違った感動を  与えらるのは事実です。  そして役者からあふれるブロードウェイキャストならではのアフリカン  パワーも何の違和感もなく作品にマッチしている。  劇団四季が日本人キャストとスタッフでどこまで見せてくれるか楽しみです。  P.S  タイムズスクエアのヴァージンメガストアでジャングル大帝の       英語版ビデオを売っていた。       ビデオのタイトルは「KIMBA」。 おいおい。
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