The Scarlet Pimpernel
MINSKOFF THEATRE (NEWYORK)
25.OCT.1998 15:00〜   P108 ORCH $37.50(50%OFF+$2.50) Percy DOUGLAS SILLS Marguerite RACHEL YORK Chauvelin REX SMITH Armand JAMES BOHANEK Marie ELIZABETH WARD Prince of Wales JAMES DYBAS Lady Digby SANDY ROSENBERG Lady Llewellyn PAMELA BURRELL 13時からのBeauty and The Beast終了後すぐ移動して、TKTSで買っておいた  チケットで途中入場。15時から開演なので2幕からでもと思っていたが、  1幕途中の「Into The Fire」が終わった後から観ることができた。  4月に観たときに比べ、演出&振付家を替えて、ChauvelinとMargueriteを一新した  テコ入れ(?)ニューバージョンを少しでも観ておきたいと思ったわけであるが、  入場してChauvelinの孤独なソロを聞き終わるとPercyが助けたMarieに絵を描いて  もらっている時にメイドたちとふざけているといったシーンで、そのあと庭に出て  Margueriteとのシーン、そこにChauvelinがあらわれて名前ネタでおちょくる、  と前のとおりで何も変化ないように見えた。  さて、そこからおや、と思うシーンばかり。パリに行くというMarieとそれに付き  添って行くというMargueriteの弟Armand。この別れ際に「You are My Home」を  デュエットしてしまうのだ。この曲は2幕で牢獄に入れられた2人が歌うこの  物語の後半を盛り上げるこの作品の名曲のひとつだったのでよく覚えている。  そのあとは派手な水玉衣装で登場のPercyと仲間の面々。  コミカルな振りをふんだんにとりいれたチームダンスで「The Creation Man」を  歌った。前はPrince of Walesが出てきていろいろ絡んでいたが今回は下手のテラス  の上に現れるだけ。そのあとの「The Riddle」も前はギロチンと民衆をバックに  主役3人が歌うといったものだったが、3人にスポットライトがあたっただけの  かなり3人を重視したシンプルなものとなって1幕が終わった。  幕間にはじめてプレイビルを観ると、??!!!  1曲目が「Madame Guillotine」ではなくて「Story Book」だ。この曲は2幕の  酒場シーンでMargueriteが歌っていたもの。あの荘厳なファンファーレと突然  緊縛感が襲う「Madame Guillotine」の幕開けはどうなってしまったんだろう?  2曲目が「Madame Guillotine」のあと3曲目にPercyとMargueriteによる  「You are My Home」。さっき観たArmandとのデュエットは(Reprise)になってる  のでこの名曲はPercyとMargueriteのものになってしまったようだ。  それから配役もかなりわき役が削られてシンプルになっていた。  さて、2幕。舞踏会のシーンであるが、みんな手に黒紙の面を持っている。  貴族の仮面舞踏会といったところであるが面を持って宮廷ダンスをしながら、  Scarlet Pimpernelは誰だと噂する。つまり、仮面舞踏会の意味をもたせながら  人の噂話が出所不明なまま飛び交っている意味ももたせたシーンでこれは秀逸。  音楽もマッチしていて良い。さらに、ここでダンス相手を替えながら真剣に  Scarlet Pimpernelの正体を探るMargueriteとその様子を仲間から報告を受ける  Percyの様子がダンスの中で展開し、次の橋の上のシーンにうまくつながっている。  パリのシーンに入り「Story Book(Reprise)」の後、Margueriteは捕まるが  牢獄でArmandと再会したあとに歌う歌はデュエットではなく、ソロで歌う  「I'll Forget You」である。この曲は前になかったのでもしかして新曲?  内容はこのまま処刑されることになるため、Percyに対して別れの心をつづった  曲でArmandは黙って後ろで控えている。  最後のChauvelinとの決闘シーンでは1度目のPercyのピンチでMargueriteも  剣を持って戦います。もう、あさっての方向へ剣を投げてしまって笑いを取る  なんてことはしません。2人がかりでもChauvelinには勝てなくてPercyは処刑。  今度はちゃんと舞台中央のギロチンにかけられて首が落ちる、といったマジック  シーンがあります。ここまで準備していたのでわざと剣で負けたとも言えますが。  ほどなく再び現れて、周りの役人がPimpernelの仲間の変装だと明かしてChauvelin  はお縄。前はここで漁師が出てきたのですが今回はそのまま置き去りですぐ船の  シーンへ。PercyとMargueriteのハッピーシーンに周りからの「Into The Fire」  がかぶって大円団、と全体的にシンプルでわかりやすくなっており凄く良くなって  ます。演出意図も主役3人をあくまで中心においていることが見え見えで、余計な  役は排除してわかりにくいシーンはわかりやすくなっている。  ChauvelinもMargueriteも若返ったためかDOUGLAS SILLSとのバランスもいいようで  ある。この新しい役者陣にSIDE SHOWのROBERT LONGBOTTOMの新演出・振付、  劇場内外にちりばめられた「Pimpernel」マークもただの紅はこべの花から花の中  に剣で戦う男のシルエットが入るなどかなりテコ入れして違った作品になったこの  作品であるが実は毎日のようにTKTSには半額チケットが出ている。  4月に観た時からおもしろい作品と思っていて今回また輪をかけて好きになった  作品なだけに是非長く続けて欲しいものである。
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