KISS ME, KATE
(Preview , Opening 18.NOV)
MARTIN BECK THEATRE (NEWYORK)
3.NOV.1999 14:00〜   L106 MEZZC $38.50(50%OFF+$1.00) Fred Graham / Petruchio BRIAN STOKES MITCHELL Lilli Vanessi / Katharine MARIN MAZZIE Bill Calhoum / Lucentio MICHAEL BERRESSE Lois Lane / Bianca AMY SPANGER Harry Trevor / Baptista JOHN HORTON First Suitor / Gremio KEVIN NEIL McCREADY Second Suitor / Hortensio DARREN LEE First Man LEE WILKOF Second Man MICHAEL MULHEREN Harrison Howell RON HOLGATE Hattie ADRIANE LENOX Paul STANLEY WAYNE MATHIS  主演はBRIAN STOKES MITCHELLとMARIN MAZZIEのRAGTIMEコンビ。あのCoalhouse  とMotherが織りなすラブコメディなんて何か変。  有名ミュージカルなのですが私は観るのが初めてです。劇場に入ると舞台にはセット  が無造作に置かれており、「まだ準備ができてないのね。」と思ったがPLAYBILLの  内容からバックステージ物ということで納得。すぐさま、42ndStreetが  類似品として浮かんだが、幕があいてみると雰囲気がかなり違っている。舞台制作側  の面とそれらが上演する作品のシーンの割合が対等で、言ってしまえば劇中劇の部分  をかなりまじめに見せているという部分が新鮮である。劇中劇はシェイクスピアの  「じゃじゃ馬ならし」でミュージカルとしてBRIAN STOKES MITCHELL演じる俳優が  演出も兼ねていて、どういうわけか相手役が元妻の女優MARIN MAZZIEという設定で  ある。だから俳優役の人は上記のように二役やることになる。左側が俳優名、右側が  劇中劇の役名でいざ始まると、舞台上の役と役を離れた俳優のプライベートな部分が  妙なところで結構からみあっていておもしろい。これがこの作品の魅力なのだろう。  曲は新鮮さはないが、初めて聞いても印象に残る曲が多かった。また種類もダンス  ナンバーをはじめ合唱もの、スローテンポ等バラエティにとんでいていかにも  ミュージカルらしい。歌うのも主役級だけでなくわき役陣に持ち唄として任せている  のも飽きのこない構成になっている。昔、淀川長治氏の映画番組で「サヨナラ、  サヨナラ」のあとにかかっていた曲はこのミュージカルの曲だったということも  わかった。  出演者ではやはりBRIAN STOKES MITCHELLとMARIN MAZZIEが目立っていた。  プレビューだからなのか、主役の二人がそれぞれ最初に登場するシーンでは待って  ましたとばかりの拍手が起こる。でも、作品的にはこの人たちでなくてもいいよう  な気がする。RAGTIMEの方が絶対この人達の魅力を引き出していたと思う。いつか  復帰して欲しいと思っていたが残念ながらRAGTIMEは来年1月16日でクローズ  するそうだ。ナショナルツアーか〜。望み薄。リバイバル?もっと薄い。  若いカップル役のMICHAEL BERRESSEとAMY SPANGERは主役とは違ったまだまだ世間  を知らないカップルとして主役カップルとは別路線でいい味を出していた。彼の方  が彼女を求めてセットの鉄柵を歌に合わせてアクロバティックに登っていくのは  お見事。First ManとSecond Manは役者の役ではないが、突然舞台にあがるハメに  なったり、客を笑わせるわ持ち唄もちゃんとあるわで結構おいしい役所である。  やはり全体的に古風な感じがするが、古き良き本場のブロードウェイミュージカル  らしくてストレートなところがいい。解釈が複雑な現代モノや大スペクタルモノが  多い中、別の良さが出ていて良いと思う。
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