JANE EYRE
BROOKS ATKINSON THEATRE (NEWYORK)
(Preview , Opening 3.DEC)
  29.NOV.2000 14:00〜  FMEZZ C18 $41.50(50%OFF+$2.50) Jane Eyre MARLA SCHAFFEL Edward Rochester JAMES BARBOUR Mrs.Fairfax MARY STOUT Mrs.Reed GINA FERRALL Blanche Ingram GINA LAMPARELLA Robert BRUCE DOW Young Jane LISA MUSSER Adele ANDREA BOWEN Helen Burns/Mary Ingram JAYNE PATERSON Young Jhon Reed/Young Lord Ingram LEE ZARRETT Mr.Brocklehurst/Colonel Dent DON RICHARD Miss Scatcherd/Mrs.Dent/Bertha MARGUERITE MacINTYRE Grace Poole/Amy Eshton NELL BALABAN Mr.Eshton/St.John Rivers STEPHEN R.BUNTROCK  Les Miserablesの演出家(JHON CAIRD)による作品として大々的宣伝している作品。  PLAYBILLにもロングインタビュー的な記事が掲載されおり、この作品との出会いや  思い入れの他に子供が7人いるだの3人目の現在の奥さんが日本人のImai Maoko  (日本のレミゼに出ていた人ですね。)だの私生活に至るまで書いてあり、読み  応えがあった。  さて、開幕すると大人のJane Eyreが一人出て来て自己紹介し、そこから回想が  始まるという最近のミュージカルに多いパターン。大人のJaneはこのあとも子役の  Janeの後ろにじっと付いてまわり解説(?)しているといった手法はおもしろいが、  前半のストーリーはまるでLes Miserablesそのもの。親戚にいじめられ、孤児院に  入れられてからも集団でいじめられるところが、釈放されたJean Valjeanのそれに  似ているし、そこで一人だけ優しい姉のような孤児(Helen)に出会って人生観を  教えられ前向きに生き始めるところは司祭に会ったValjeanのよう。すぐにHelenが  死んでしまうが、瀕死で横たわるベッド上のやりとりはFantineの死のシーンと酷似。  ストーリー進行もそうであるが、このあたりはセットとかも妙に似せているような  気がする。ちなみに舞台の盆も健在で今回はなんと3重になっている。つまり、  内側と外側が逆に回転してすれ違ったりするのだ! On My Ownにあったような窓枠  だけの吊り小道具もそのまま多用されている。それにしてはバリケードのような  大きな装置がこの作品では皆無なのは寂しい。(家以外では大きな木が一本程度)  そして、大人になって家庭教師としてRochester家に行くわけであるが、ここから  は屋敷の使用人よりも格上に扱われ、市長になったValjeanのような今までとは  一転したちょっと裕福な生活となる。女家庭教師が主人公のミュージカルは2つ程  思い浮かびますが、今回もやはりそこの主人と恋が芽生えるわけで、そこの主人と  すぐに恋に落ちるでもなく最初はむしろ反発してるのも同様。この主人Rochester  がJAMES BARBOUR。野獣時代に観たがやはり低い歌声は素敵である。普通の人間に  しておくのはもったいない。やはり獣がピッタリと思う俳優である。このJAMES  BARBOUR登場あたりからようやくLes Miserablesっぽさが抜けてきた感じがし、  落ち葉のシーンをはじめ照明も美しい効果を見せるようになった。(照明を見る  なら2階席がだんぜんオススメ。)  その後もいわゆる人生を追った大河ドラマには変わりないがいろいろ事件もあって  物語には入り込める。しかし内容はやはり悲劇っぽく「ああ、無情」な事件が多い。  主役の二人の他はあまり人物設定もされていなく、掛け持ちが多いせいか活か  されていない感じがする。アンサンブルは影コーラスに徹している感もあり、  いわゆる黒子といった感じである。当然衣装もみんな黒系が多い。大人達はぱっと  しないが子役は大活躍である。最初の孤児院のシーンもそうだが、Young Janeも  Adele(Rochesterの娘、Janeが家庭教師)もきっちり歌えるし、ふざけて  ハムレットのオフィーリアのマネ(狂って花を与えまくるあたり)を傍らでやって  いるところなどを見るとうれしくなってしまう。  音楽はあまり印象に残る曲はない。たった1つ、2幕でジプシーのおばさんが歌う  カン高い声の曲はメロディも印象的である。このジプシーのシーンは唯一の観客  サービスのためのシーンだと思うが、舞台上では言ってしまえば昨年四季がやった  スルースと同じネタである。わかる人にはわかるかな。ジプシー役はPLAYBILLに  MARJE BUBROSAと記載されているが、実はそんな俳優どこにもいない。適当に  アルファベットを並べ変えてみると、あらら、不思議!といった感じである。  今回はPreviewということであるがTKTSで半額購入した。オープン後はどの  ような評価になるのでしょう。私の感想はどうしても女版レ・ミゼラブルから逃れ  られない。JAMES BARBOURでまぁまぁ持っているような気がする。
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