BY JEEVES

                          HELEN HAYES THEATRE (NEWYORK)

                23.NOV.2001  14:00〜   BB101  ORCHC   $46.75(50%+$3)

  Bertie Wooster     JOHN SCHERER                Jeeves   MARTIN JARVIS
  Honoria Glossop    DONNA LYNNE CHAMPLIN   Bingo Little  DON STEPHENSON
  Gussie Fink-Nottle JAMES KALL       Sir Watkyn Bassett  SAM TSOUTSOUVAS
  Madeline Bassett   BECKY WATSON            Stiffy Byng  ANA MARIA ANDRICAN
  Halold "Stinker" Pinker IAN KNAUER    Cyrus Budge III(Junior) STEVE WILSON
  Other Personages   TOM FORD,MOLLY RENFROE,COURT WHISMAN

 TKTSで買って最前列センターブロックの席。
 開演前、キャストが紙(コンサートのチラシ)を配ったり、握手を求めたり、
 世間話をしたりしてくる。ようするに小さな町で開かれる主人公Bertie Woosterの
 演奏会で友人達がいろいろスタッフとして手伝っているという趣向らしい。
 で、幕が開くと演奏するはずのバンジョーがない、ということで執事であるJeeves
 が即興劇をやらせるわけだが、これが細かくはわからないがなかなかおもしろい。
 即興なだけにちょっとしたトラブルが発生したり、辻褄が合わなくなって慌てたり
 する様子がコミカルである。劇の内容も恋愛もので、誰が誰を狙っているか、誰と
 何角関係とかがわかりやすいし、他人のふりをして相手にバレないように四苦八苦
 するといったような感じで、ある意味オーソドックスなものであるが笑える。
 小道具や衣裳も間に合わせの手作りっぽいもので、アンサンブル(Bertieの友人?)
 が慌てた様子で出し入れしているのが良い。ラストはオズの魔法使いをパロディ
 していると思うが、登場人物が間に合わせの仮装をしているというのが愉快である。
 考えてみれば、そんな当日本番直前でいきなり即興劇があのようにできるのは
 現実には難しいのであるが、そこを抜きにしてみてもよくできた作品である。

 音楽はピアノのメロディが殆どだが、軽快で覚え易いメロディが多い。さすがは
 A.L.ウェーバーである。またもやこの人の曲に感心してしまった。
 オーケストラは人数が少なく、右手上部の奥にいる。オーケストラピットがない
 ので最前列だとかなり臨場感が湧いて良い。もともと狭い劇場ではあるが。
 また、最前列の一部の人には途中、大きな造花が配られ、それをタイミングに
 合わせて上げるなどの手伝いをさせられるが、私はもらえなかった。(ちなみに
 造花はスタッフ役のアンサンブルが回収します。)キャストも上記の13名しか
 おらず、作品自体が小品なので、Fantasticsとかストレートプレイのような感じ
 である。
 日本でA.L.ウェーバー作品が得意で、しかもストレートプレイのような
 小劇場系も大事にしようとしている劇団四季にはピッタリな作品だと思うので
 是非やって欲しい。特にJeeves役なんて看板俳優の日下さんにピッタリ。(歌
 もほとんどないし、あのトボケぶりなど絶対うまそう。)Bertie役はかなり歌う
 ので歌系の中年層を起用したりすれば良いし、オケが少ないのも「壁抜け男」
 で経験済だし、絶対おもしろい演目になると思う。
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