ＯＫＬＡＨＯＭＡ！

       　　           　GERSHWIN THEATRE (NEWYORK)

                       （Preview , Opening 21.MAR)

 　               28.FEB.2002  20:00〜　  G26  RMEZZ   $70.00
 
  Curly             PATRICK WILSON      Laurey           JOSEFINA GABRIELLE
  Aunt Eller        ANDREA MARTIN       Jud Fry          SHULER HENSLEY
  Ado Annie Carnes  JESSICA BOEVERS     Will Parker      JUSTIN BOHON
  Ali Hakim         AASIF MANDVI        Andrew Carnes    MICHAEL McCARTY
  Ike Skidmore      RONN CARROLL        Gertie Cummings  MIA PRICE

　ロンドンで評判だったTREVOR NUNN演出、SUSAN STROMAN振付のリバイバル作品の
　ブロードウェイ上陸。１９４３年にこの作品のオリジナルが初めて上演されて
　からブロードウェイが活性化したというブロードウェイにとってターニング
　ポイントとなった作品だとよく聞くが、そういう意味ではようやく里帰りと
　言ったことろか。
　
　舞台奥の上部にいるオーケストラが透明幕で透けて見え、オバーチュアが始まる
　と照明の加減でオーケストラが隠れ背景が空になり、とうもろこし畑が現れたり
　して、一気にアメリカ西部の田舎にトリップ。西部の田舎町の近所を巻き込んで
　の恋愛ものという、ほのぼのでシンプルなシチュエーションとストーリーは
　アメリカ人でなくても懐かしい感じがしてしまうのは何故でしょうか。
　農場で働くカウボーイと農夫達が出てくるが、あのジーンズにチャップスを
　つけてカウボーイハットを被った人が出てくるだけでもなんか楽しい気分に
　なってしまいます。Curly役のPATRICK WILSONがこの姿が良く似合う。歌も演技
　もいい感じ。対して相手役のLaureyのJOSEFINA GABRIELLEはロンドンから来た
　CASTであるがなんか調子がイマイチのようだった。Ellerおばさん役のANDREA 
　MARTINも歌ったり踊ったり申し分ない。悪役であるJud Fry役のSHULER HENSLEY
　はLes MiserablesのJavert役をやっていたというがまさにその通りで恐い農夫
　を低音バリバリの歌声で演じている。話の中心はCurlyとLaureyのお互い好き
　だけといまいち素直になれないというよくあるパターンにJud Fryも入って
　三角関係に・・・という感じであるが、他にも判事の娘であるAdo Annieとその
　恋人Will、行商のAliの三角関係もサブストーリーで展開されており、これだけ
　入り乱れるとやたらKissシーンとケンカシーンが多いのが気になる。
　一幕ラストのLaureyの夢をダンスで表現する部分などはきれいにまとまっていた。
　イスを使った振付はSTROMANの得意技なのかもしれないけど。衣裳がちょっと
　気になったが、男性陣は黒衣裳でもカウボーイハットで出てくるのに女性陣は
　ムーラン・ルージュばりのキャバレーっぽい衣裳というのはいくら夢でも
　ウェスタンものにはちょっと合わない。
　
　セットはブロードウェイでも屈指の大劇場GERSHWIN THEATREの大きな舞台をフル
　に使っているがシンプルな方。でも、これが照明も合わせてOKLAHOMAの農村風景
　をきれいに描いている。特に奥行きの作り方がうまい。小屋も斜め屋根の変な形
　にして奥行き感を出したりして、後ろにある小さな風車が場面が変わると大きな
　風車に変わって、代わりに小さな小屋が後ろに現れるといった距離感がうまく
　出ていた。また、回転盆も効果的に使われている。とうもろこし畑が上から
　降りてきたり、電車の模型が舞台前方を走る時に線路を照明で映しているのも
　おもしろい手法だと思った。

　結局３日連続でSUSAN STROMAN振付作品を見たことになるが、こちらは音楽が
　RICHARD RODGERSなのかcontactやPRODUCERS、Crayzy For YouなどのJazz系とは
　違った感じになっており充分楽しめた。ほのぼのワルツ調なのがいいのかも。
　私が見たSTROMAN振付作品の中ではChrismas Carolの振付に一番似ている。
　Music Manにも通じると思う。古い音楽の方がJazz系より合うのではないか。
　また、ダンスナンバーが少ないミュージカルの方がここぞとばかりに集中して
　しっかり決めてくれるとも言える。