BEAUTY AND THE BEAST

        PALACE THEATRE (NEWYORK)   22.MAR.1995 19:30〜

                                           F103 ORCH  $65.00

    Beast        JEFF McCARTHY       Belle      SARAH URIARTE
    Gaston       MARC KUDISCH        Maurice    KURT KNUDSON
   *Cogsworth    HEATH LAMBERTS      Lumiere    LEE ROY REAMS
    Mrs.Potts    CASS MORGAN        *Babette    STACEY LOGAN
    Chip         PATRICK LAVERY     *Grande Bouche ELEANOR GLOCKNER
   *Lefou        KENNY RASKIN       *Enchantress  WENDY OLIVER
   *Monsieur D'Arque/Bookseller  GORDON STANLEY
   *Young Prince/Doormat         HARRISON BEAL      (* original cast)

    サンフランシスコでファントムを観た時に貰ったPERFORMING ARTS誌(PLAY BILL)
  の中に美女と野獣ロサンゼルス公演(3月21日プレビュー、4月13日オープン)
 の記事が出ていて、4人のB.Wオリジナルキャストが参加。と書いてあった。
  つまり主役級はロサンゼルスに行ってしまったわけです。パレス劇場前の写真パネル
  も新キャストのものになっていた。
   とはいえ、是非日本上陸の前に観ておきたかった作品。アニメ映画をどうやって
 舞台化しているかをとっくりと観てやろうと座った席は6列目センター。
 新Belleも新Gastonもよりアニメキャラクターにそっくりになった感じでLefouも
 加えて「人間」陣は顔だち、姿からアニメのイメージ通りである。
 最初の曲「Belle」もアニメの展開どおりにポンポン進んでいくので(ただし、羊
 はでてこない)目の前に現実として現れたアニメ世界にいきなりどっぷり。
 特に Belle の SARAH URIARTE は小柄でかわいい。正に夢見る少女ベルである。
  そのあとの展開は、やはり「ミュージカル」ということでアニメ世界は離れな
 ければいけません。やはりなにもかもそっくりというのは不可能です。父親の発明
 が成功したのはいいのですが、それを引いて展示会にでかける馬(フィリップ)は
 出てこない。なんと、自動薪割り機がトラクターのように移動できる仕様(舞台
 では電動)になっていて父親が自ら運転していくのです。(凄い発明家だなー。)
  Beast や召使い(魔法を掛けられた人々)も流石に人間が変装すると無理がある
 ようで、この人達の登場からは「アニメの舞台化」という概念はなくなります。
 やはり、「オリジナルミュージカル」ということで・・・。それが狙い?
 ストーリーの繋ぎも少し変わってます。フィリップ(馬)が出てこないので、
 父親に異変(城に捕まった)が起きたのを どうやってBelle に教えるか?
 それからChip(コーヒーカップ=子役)はワゴンに体を隠した生首状態の出演
  なので、飛んだり跳ねたりできない。アニメではBelleが一端家に帰った際、カバン
  に忍んで付いてきてしまい、Gastonら村人に親子が閉じ込められたのを薪割り機を
  利用して助けるという重要な役割りあるが、生首カップではとても不可能。
 この2つのキャラクターが持つストーリー上の重要ポイントをどうやって舞台上
 で実現するか?きっと制作側は悩んだでしょうね。観ていてその苦心が伺えます。
    ちょっとさっきからアニメとの比較しか書いてませんが、すいません。私が
 観た観点(テーマ)がまず、それだったものですから。(^^;
 セットの方はGOODです。Be our Guest(ひとりぼっちの晩餐会)時は曲が長い
 ため、最初は出し惜しみをしているようです。最後にど〜んときます。ダンスに
 ソロやテュエットが多くて全員でっていうのが少ないのが気になりましたが。
  さすがにショウストッパー曲と言われているだけはあまりす。
 お城のセットも 普段は内側が見えてますが、Beast がベランダに出た時は、半回転
 して外側から見る形になったりうまい転換です。
  そして、話題のトランスフォーメーション。注意してみていたのですか・・・わか
 りません。仕組みがどうなっているかなんて。入れ替わった瞬間は分かります。
 どうやって持ち上げて、どこに代役が控えているかなんてとてもとても。。。
 Beast 役がそのまま王子に変身するというわけではないのは既に皆さん承知のこと
 だと思います。Young Prince 役の人が入れ替わって、Belle と KISS して喜んで。
  でも、召使い達が元の姿に戻ったら Young Prince 役の人は袖に消えてしまいます。
  その後は、召使い達が場繋ぎトークで繋いでラストシーンに入るのですが、この
 シーンに出てくる王子は Beast 役の人が変装を解いて出てくる。。。。
  別に Young Prince 役が最後まで引っ張っても良かったのでは??? 
  場繋ぎトークが異様に長く感じられLumiere(燭台)と Babette(羽ホウキ)の
  カップリングの他にCogsworth(時計)とGrande Bouche(洋服タンス)まで無理矢理
  カップルにしてしまうのは場繋ぎ演出以外の何者でもない!!!
    なお、劇場で配っている PLAY BILL(配役表やB.Wのニュースが載っている)
 の間にアンケートが挟んでありました。内容は舞台そのものよりも、「何人で
 来たか?」「誰と来たか?」「どこに住んでるか?」といった観客層調査だけ
 でした。

    日本でも絶対観てみよー。。。あと半年かな。

  P.S  関係ないけどオケの指揮者が女性でした。

<おまけ>

  狼はダンサーが演じていて、モーリスの発明品は、薪割り機でなく、木彫りの
  人形を作る機械になっているそうというロス版ですがこれは私も気になっていた
  ところです。
 狼はハリボテorヌイグルミじゃあちょっとね。野獣役の演技力の見せ場ではある
  のだが・・・・(^^; (ヌイグルミ持って襲われる演技)
 薪割り機の方はなんで動力が必要なのかが疑問なのですが、木彫り人形機でも
 同じかも。(人形の大きさにもよりますが。)
 狼ダンサーは是非、四季版で取り入れて欲しいなー。CTASもあることだし、
 役者が演じても違和感はないでしょう。


<後日談>
  この時は日本ではやってなかったのと情報もあまりなかったので、結構いろいろ
  想像してしまいましたが、日本にも上陸した現在では、結構笑えます。
  上で言っているラストの変身ですが、Young Prince 役の人が入れ替わってる
  なんて大ウソついてましたね。同一人物でどういうふうにやっているかは日本の
  初日時にこの目で確かめられました。(目ー凝らしてみてました。。。。。。)
  まったく、ディズニーマジックにしてやられたって感じですよ。(^^;
  <おまけ>に出ていたB.W版のうちハリボテ狼は幻になってしまいましたが、
  薪割り機は日本に来ましたね。。。。。。
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