ＨＡＩＲＳＰＲＡＹ
NEIL SIMON THEATRE (NEWYORK)
29.NOV.2002 14:00〜 22 STNDRM $20.00
Tracy Turnblad MARISSA JARET WINOKUR Edna Turnblad HARVEY FIERSTEIN
Velma Von Tussle LINDA HART Amber Von Tussle LAURA BELL BUNDY
Penny Pingleton KERRY BUTLER Prudy Pingleton JACKIE HOFFMAN
Wilbur Turnblad DICK LATESSA Motormouth Maybelle MARY BOND DAVIS
Seaweed J.Stubbs ERIC ANTHONY Link Larkin MATTHEW MORRISON
Corny Collins CLARKE THORELL Little Inez DANIELLE EUGENIA WILSON
新作の中では人気が一番高く、チケットはソールドアウト状態。当日１０時に
発売されるスタンディングチケット（立ち見席）に挑戦。今日は金曜日だったが
Thanks Giving Day Weekで特別にマチネ公演があり、１０時に昼夜２公演分が
売り出されたこともあり、客も分散。１０時ちょうどくらいに行ったものの、
ちょうど売れ残っていたらしい（？）マチネの半端な１枚を買うことができた。
最近の新作は映画が原作というのが多いがやっぱストーリーがわかっている分、
なじみやすいのでしょうか？オペラ原作も同様。ミュージカルはストーリー展開
を楽しむというより、やっぱ曲や歌、ダンス等が重要な要素だと改めて感じる。
冒頭の曲、「Good Morning Baltimore」は最初の「ウッ、ウッ、ウッ・・・」と
奇怪な感じで（しかも観客からはベッドで寝ている姿を真上から見ている状態）
始まるが、一度聞いたら忘れられないようなメロディで曲としては超合格。
その後もどこか懐かしいオールディーズ調やロックンロール系など親しみやすい。
ストーリーは映画知らなくでも簡単。夢を持ったヒロインがいて、男がいて、
相談する親友、じゃまするライバル、そんな娘を心配する家族などあたり前の
設定である。ただ、演じる人は一癖も二癖もある。主人公は太めのダサイ女の子
だし、お母さんは男優が女装してるし、ボーイフレンドは黒人。
同じ青春もので１、２年前にやっていた「Footloose」に比べ、この主人公の
ダサさが観客の好感（というか夢？）を与えているようだ。日本の漫画、アニメ
にもよくある、「普段はダメだけど、、、、」といった定番設定である。
母親役の男優（！）HARVEY FIERSTEINはガタイがデカイ関係かもしれないが、
普通の小柄なおじさんである父親とのアンバランスなラブラブ度が結構ウけて
いて二人のラブデュエットも拍手喝采。
コメディーなので、笑いも多く、ギャグの英語がわからないけど雰囲気は良い。
ストーリーの中には黒人差別や番組オーデションならではの容姿差別もあって
軽くて飛んでいってしまいそうなコメディーの中に少し重みを加えているようだ。
さらに黒人も話のキーになっているためか、黒人キャスト陣が多く、その存在が
得した気分にさせてくれる。みんな歌がうまいのである。歌唱的にも満足する
作品。アンサンブル（？）の３人組の黒人歌手も大きな拍手をもらっていた。
セットは床にオケが入っている穴が開いている形で、早い話がオケピの前まで
役者が出て来れるようになっているわけだが、オケの穴に落ちそうでアブナイ。
しかも、ダンスナンバーも好調で群舞で踊りまくるのだ。６０年代調の音楽も
群舞で見せられると迫力満点。商品ワゴンなどが置いてあるレコード屋での
ナンバーはそう意味もあって踊るのが危険だと心配になるくらい。
衣装も６０年代のアメリカンなファッションで、Thoroughly Modern Millieの
ような感じがブーム？ Thoroughly Modern Millie といえば今年のトニー賞
作品賞取ったので、この作品もかなり期待大ですね。
ブロードウェイミュージカルの王道っぽさを失わない、よくできた新作である
ので、きっとすでに日本の供給側もチェックしていると思うが、役者が揃えば、
巨大セットもないし日本での上演も難しくはないと思う。日本でやることを想像
すると私の頭の中ではヒロインは森公美子さんが歌っているのであるが、設定は
高校生だよねー。
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