SUNSET BOULEVARD

         MINSKOFF THEATRE (NEWYORK) 24.MAR.1995 20:00〜

                             R113 ORCH  $70.00


    Norma Desmond      KAREN MASON    Joe Gillis      ALAN CAMPBELL
    Max von Mayerling  GEORGE HEARN   Betty Schaefer  ALICE RIPLEY
    Cecil B.DeMille ALAN OPPENHEIMER  Artie Green     VINCENT TUMEO



   ミンスコフ劇場は現代的である。ビルの中にあるし、ロビーはまるで○○文化
 会館とか○○文化センターといった多目的ホールのようである。一軒屋でしかも、
 客席の内装に中世ヨーロッパ調のデザインを施した他の劇場とは全くタイプが
 ちがう。椅子の背というか後ろの人がまのあたりにする部分は強化プラスチック
 である。人と接触する部分はもちろん布張りですが。。。
  今回、一番チケットを取るのに苦労したのはこの作品です。4〜5回劇場に
 足を運びました。キャンセルもなかなか出なかったので半分あきらめ気味だった
 のですが、前日にやっと入手しました。そして、当日。20:00になっても幕が開き
  ません。通常は5分や10分遅れるのが当たり前的なんですが、15分経過しても
 開かない!! そこへ場内アナウンス。いつもの、撮影、ポケベル、携帯電話など
 のマナーアナウンスかEFA関連かと思ったら、なんと、
 「Norma Desmond の GLEN CLOSE がバックステージにいません。スタンバイの
    KAREN MASON が準備してますのでもうしばらくお待ち下さい。(意訳)」だと。
 観客一同ざわめき。一部ブーイング。と、ここまではもしかしたらよくある風景。
  しかし、しばらくしたら、ちらほら席を立つ人がいるではないか!!
 結局、開演前に10数人は帰ってしまった。(1階席) B.Wは恐い。(^^;

 幕が開くと、ALAN CAMPBELL。この物語は Joe Gillis の行動を追っていくことで
 展開していくようで、Joe 役は出っぱなし。そして歌も多い。それが、いよいよ
 クライマックスというところで殺されて舞台上からあっけなく消えてしまうの
 だから恵まれない役だ。でも、ALAN CAMPBELL は凄いパワーで Joe を演り通して
 いたと思う。Norma が出てきて「WITH ONE LOOK」を歌った後に大拍手。一瞬、
 GLEN CLOSE が出てきたのかと思ったが違ったようだ。そもそも、Norma は、1
 シーンの中でも衣装やかつらを替えて出てくるほど何度も衣装替えをするので
 その場その場で印象が変わる。もし、途中で別人が入れ代わっても普通の人なら
 わからないかもしれないけど。
 セット(装置)に関しては、話題の屋敷もいいが、車が走るシーンが白黒映画で
 写し出される際の、白壁が自在に動いて映画館のようにに早がわりする展開が
 スムーズで良かった。(でも、3回は多すぎかも。。。。。)
 で、ここの展開にはA.L.ウェーバーの音楽が効果大である。全体的に音楽が
 やはり素晴らしい。緊迫したシーンでは緊迫さを素直に伝えるアレンジもいい。
 しかし、いくら音楽が良くてもこの作品が日本に受入れられるだろうかというと
 ちょっと無理かもしれない。題材が大人向けだし、やはり、Norma、Joe の 役者
 の技量に頼っている部分があるから。

 帰国後、4月3日の「TIME」誌に GLEN CLOSE の婚約記事が写真入りで出て
 いたのを見た。(GLEN CLOSE は3度目??)
 相手は、「SUNSET BOULEVARD」ロサンゼルス公演で知り合った
 STEVE BEERS という人。stage carpenter と書いてあるから大道具さんかな。
  仲良く手を繋いでいる写真を観る限りでは普通のおじさんです。
 もちろん、B.Wプロダクションにも移ってきたようで、PLAY BILL にも
  assistant carpenter として名前が載ってました。
  ちなみに、TIME誌の記事の見出しは、「Facing into the Sunset」。

    まさか、デートですっぽかしたのかな・・・・。この日。


<おまけ>

 PLAY BILLの小道具欄はなかなか面白いのです。
 「SUNSET BOULVARD」ではGLEN CLOSE のかつらは誰とか衣装がどこという他にも、
  屋敷のセットの階段に掛かってるノーマの肖像画(たしか2枚)は誰の作とか、
  煙草は何とかライターはZippoとか、Breif case はどこ製とか、こだわりがある
  みたい。或いは各企業のビジネス戦略や、各芸術家の著作というものがしっかり
  しているのでしょうね。
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