The PHANTOM of the OPERA
HER MAJESTY'S THEATRE (LONDON)
  16.APL.2001 19:45〜  STALLS K19 £37.50 The Phantom RICHARD HALTON Christine Daae CLAIRE LOUISE HAMMACOTT Roul MATTHEW CAMMELLE Carlotta SHAN COTHI Monsieur Andre MARK SINEY Monsieur Firmin MICHAEL BAUER Madame Giry JANET MURPHY Ubaldo Piangi LEE DAVID BOWEN Meg Giry HAYLEY DRISCOLL Monsieur Reyer PHILIP GRIFFITHS Joseph Buquet DONALD FRANCKE Monsieur Lefevre TIM MORGAN  Phantom役は代役のRICHARD HALTON。声がなかなか出ていないようで淡々と進んで行く。  屋上ですすり泣くあたりも高い声が苦手なようで泣き声も変。そのあとのGo---!!!も  まるで迫力がない。歌を除けば結構細かな仕種とかは達者で地下で作曲している時も  右手で緑の羽ペンを持ちながら大きく指揮のマネをしたり、ろうそくの炎に手をやり  Christineの手をよけるなどなかなか研究されている。その後仮面をはがれた後も  素顔を一度Christine側に、どうだ!とはっきりと見せているのも珍しいと思う。  ちなみにその前のシーンではウェディング人形で驚かせて失神したタイミングで見事  にChristineを抱え上げそのまま抱きかかえてボートまで運んでマントをかぶせると  いう噂に聞いたことがあるシーンを見せてくれた。やっぱこっちの方がいい感じ。  ラスト近くもRoulを地下に迎えた際のWelcomeな挨拶(騎士の礼?)などが決まって  おりイギリスだなー、と思う。最後はそれまで余裕の固まりだった人が脆くも崩れた  感じは出ているのだが、二人で行けと言いつつもなんか未練たらたらでオルゴールの  サルの顔を隠してマスカレードの一節を歌うわけであるが、それでも心はChristine  でなんともならないのでしょうがなく隠れるか〜、といった感じ。このあたりはもう  少しサッパリ紳士的でも良いかも。  冒頭ハンニバルで踊っていたが途中でいなくなり舞台奥から現れて注意されている  のが今回のChristine。この人も2番手の役者さんでちょっとぽっちゃり系。でも  声はよく出ていて歌は良いと思う。Daae父の墓標は1821-1872。ここのシーンでは  ロンドン名物のRoulが早めに出て来て3重唱を聞くことができた。でも、だからと  いって印象が増すというわけでもなく何故こうなのか不明である。  Roulはやはり踊れないのが難。マスカレードのシーンは階段が広く、舞台も大きい  ためかなり目立つ。1幕でChristineの楽屋に行く際に手ぶらだったがここは他と  同じくワインかシャンパンなどお土産が欲しいところ。子爵ですから。  Piangiはブロードウェイ等よりさらにコミカルに作ってあり、ハンニバルの象に乗る  辺りのあわてぶりの前にマントのすそが異様に長くそれだけでも動きにくいという  笑いのネタがある。オフィスのシーンでもやたら手振りが大きくセリフを言うたび  に右手を振り上げたりして視線を集めていた。  Firminは最初のオフィスのシーンで日本版ほどうまくないが新聞を袖に飛ばして  いる。またこの人は結構、声の質が良い。ついでに後ずさりもうまい。  だいたいどこのプロダクションでもイルムートのDon Attilioとドンファンの勝利の  Passarinoは同じ人がやっているがここは別でDon AttilioはMonsieur Lefevreの人  がやっている。そのためか低い声でとことん声を伸ばして笑いを誘うなんてこと  もない。ちなみにイルムートの時にHairdresserがCarlottaが下手に座った時に頭に  多量の粉をふりかけているのはここで初めて観た気がする。  あと気になったのは、メイクの雑さ。なぜかかつらのラインがくっきりしていて、  誰が自毛(Roul,Firmin)でだれがかつらかはっきりとわかる。これはいくら何  でも変。また、Phantomの赤い死の扮装はガイコツ頭の口の部分が裂け過ぎていて  下アゴが垂れ下がりその下にある顔(仮面)がわかるようになっている。これは  Phantomが変装しているとわからせる効果があるのかもしれないが、それだったら  わざわざ変装する必要もないだろう。  舞台が大きいためか、最後のPhantomの叫び(♪You alone can 〜)のあたりはMeg  たちが上から降りてくるギシギシという音がうるさい。確かにあの開口高では早め  早めに急いで降りてこないと間に合わないのはわかるが。ラストの幕が降りるのも  距離があってタイミングが難しいと思うが早過ぎた。
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